伊達高校同窓会について
福島県の高等学校教育をめぐる変化、すなわち「人口減少・少子化の進行」「過疎化・高齢化の進行」「高等学校教育を取り巻く状況の変化」「生徒の学習ニーズの多様化」「本県高等学校の小規模化」「震災等からの復興・再生」により、福島県教育委員会は「県立高等学校改革基本計画(2019年度~2028年度)」を策定し、2023年度までの前期と2024年度からの後期に分けて学校の再編整備を進めています。
こうした時流の中で、我らが母校、福島県立保原高等学校も令和5年3月31日をもって閉校となり、翌4月1日に福島県立梁川高等学校と統合して、福島県立伊達高等学校となりました。共に100年の歴史を誇る両校の伝統を受け継ぐ、伊達市内唯一の県立高校として誕生した伊達高校は、旧保原高校の敷地と建物をそのまま使用して本校舎とし、旧梁川高校を梁川校舎とする校舎方式を採用し、在校生は卒業するまで入学した学び舎で学ぶ形でスタートいたしました。新入生は全て本校舎で学びます。「地域の未来を創造する人材の育成」を教育目標の柱として掲げ、校訓の「学知利行」「開心見誠」「和衷協同」にも保原高校の伝統が受け継がれました。
学校統合によって同窓会はどうなるのか。様々なケースが想定される中、統合を前に令和2年度から役員会において協議が始まり、令和4年度には梁川高校同窓会との協議が始まりました。「伊達高校への統合に係る両校同窓会の対応」をテーマに話し合いを重ねた結果、「これまでの母校支援を断ち切ることなく、弟分である伊達高校への支援を継続する必要がある」との意見で一致し、基本的な方向性を以下に示す形で確認するに至りました。
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伊達高校同窓会を両校一体の団体として設立する。両校同窓会は解散することなく、これに支部として参画する。
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若い同窓会が独り立ちするまでの当面の間、両校同窓会からも役員を選出し組織運営を支援する。
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両校同窓会の財産を伊達高校同窓会へ譲渡し、同窓会事業の継続を図る。ただし、保原及び梁川高校同窓会として必要な経費が発生した場合は、伊達高校同窓会が負担する。
以上の案は、保原高校同窓会においては令和5年7月に、梁川高校同窓会においては同年12月に、それぞれの総会で議案として審議され承認されました。
こうして令和6年1月31日に福島県立伊達高等学校同窓会の設立総会が開かれ、無事設立の運びとなりました。保原高校・梁川高校に入学し伊達高校の第1回卒業生となる各校舎の3年生から役員を選出し、これに保原高校同窓会四役の役員も加わって役員会が組織され、初代会長には保原高校同窓会長である片平俊夫氏が選任されました。梁川高校同窓会長の霜山幸八氏は顧問に就任されました。令和6年7月開催の第1回定期総会において、梁川高校同窓会から役員が追加されて現在に至ります。
伊達高校同窓会の規約・表彰規程・慶弔規程は保原高校同窓会のそれをベースとし、規約に定めた会員は以下のとおりとなっています。
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福島県立伊達高等学校卒業生
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福島県立保原高等学校同窓会会員
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福島県立梁川高等学校同窓会会員
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その他上記に準ずる者
これを正会員とし、現・旧教職員は特別会員の位置づけとなりました。
このようにして、保原・梁川両校の伝統は伊達高校に引き継がれ、両校同窓会の事業も途絶えることなく継続されることになりました。学校や生徒への支援など、以降の同窓会活動は基本的に伊達高校同窓会の名のもとに展開される形となりましたが、これは決して両校同窓会独自の活動を阻害するものではありません。むしろ両校同窓会の各支部活動におきましては、地域・職域において積極的に伊達高校の卒業生をお仲間に加えていただき、ご指導を賜れればありがたいと願っております。
さて、以上学校統合の流れから伊達高校同窓会設立の経緯についてご説明申し上げましたが、最後に、旧保原・旧梁川・新伊達高校同窓会の事務局といたしまして、皆様へのお願いを付け加えさせていただきたいと思います。
旧制保原中学校と旧保原高等女学校が合併して新制保原高等学校となった時のように、保中・保女から保高へと繋がった同窓会が、今度は伊達高校へと繋がりました。皆様にはその一員としてのお立場から、伊達高校に対しましても引き続きこれまで同様のご支援を賜りますよう心から切にお願い申し上げます。何卒ご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
(令和6年10月)